佐藤薫子のマナーコラム



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Kaoruko SATO
プロトコールジャパン㈱創始者

  • 1984年マナーズ&コミュニケーション設立。サロンを主宰するとともに官公庁・企業・学校において
  • 講演、企画提案、コンサルタントにあたる。アメリカ在住時も駐在日本人へのプロトコール指導、
  • NY読売新聞でコラムを連載する。
  • 帰国後は現顧問でプロトコールの第一人者リヒターの思いを忠実に日本で広めるべく活動を続ける。
  • 80年代から日本でプロトコールを伝え続けている草分け。
  • 2001年『Manners Book(インターナショナル エチケット&おもてなしのテーブル)』出版
  • (2004年第2版)。2007年『テーブルコーディネート&おもてなし事典(プロトコール流)』出版
  • 2013年『はじめての国際社交学プロトコール流』出版






佐藤薫子の暮らしに生かす
目からウロコマナー編」

第5回  古代エジプト・時代を生き抜いた女性

古代エジプトの美しき女王

古代エジプト、王朝最後の女王クレオパトラ7世(在位、世紀前51~30年)は神秘のベールに包まれながらも様々な説とともに語り継がれています。
1996年11月、衝撃的なニュースが世界中を駆け廻りました。アレクサンドリア沖8メートルの海底で、約2千年前のものと見られる古代エジプト、プトレマイオス朝の王宮跡を発見! 女王クレオパトラの宮殿か?20世紀最大の発見にも匹敵する大ニュースでした。海底からは、様々な遺跡が引き上げられ、小型のスフィンクスを始め、大小の花崗岩製の石柱、素焼きの壷の数々、指輪など金銀、約1千点におよぶ品々でした。謎とされていた部分が次々と解明されています。

古代エチケットとクレオパトラ

マナー・エチケットなどの用語は中世以後から使われだしました。それ以前のこの時代はその人の個人の振舞いが評価される、すなわち人格の表現だということです。
2000年以上の時空を超えて今なお話題になる女性にはきっと秘密があるはずです。

ローマの二人の将軍カエサルとアントニウスがエジプト女王の「恋の虜」になり、それはやがてローマ帝国の運命に関わりました。国の長たる男たちと対等に渡りあったクレオパトラは、人を魅了する声を持ち、相手が聞きたくなる柔らかな声の音程、さらに周辺の国の言葉を多く知り語学に堪能でありました。世界最古の図書館(父王プトレマイオス1世創立)に子供の頃から足しげく通い教養を積んでいたとされています。エジプト王朝を守る為の、自らを武将たちにアピールして、カエサルとの子供カエサリオン、アントニウスとの3児の誰かに王位を継がせようとしました。しかし、彼女の努力は叶わず最後は自決するドラマチックな悲劇を迎えます。

女王のプライド

世界3大美女の一人とされる美貌・才知・行動力を持ち、進退を見極め運命はここまでと悟り、神の守神の毒蛇に身体を噛ませた潔さが女王クレオパトラの最後のプライドだったのでしょう。







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